カワイコンサートに寄せて
この度は、仙台の皆様に演奏をお聴きいただけますことを、大変嬉しく思っております。
今回のプログラムでは、皆様に馴染みのある数々の名曲に加え、ブラームスの若き日の情熱が溢れる第2番のソナタ、スペインのエッセンスが凝縮された、アルベニスの名作組曲「イベリア」から、第4集の3曲を取り上げます。作曲家のその時々の思いが封じ込められた、様々な色合いの世界が Shigeru Kawai を通してお届けできればと思っ
ております。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。
東 誠三
プログラム
ショパン/ 3つの新しい練習曲
1.ヘ短調 2.変イ長調 3.変ニ長調
12の練習曲 作品10
1.ハ長調 2.イ短調3.ホ長調「別れの曲」 4.嬰ハ短調
5.変ト長調「黒鍵」 6.変ホ短調 7.ハ長調 8.ヘ長調
9.へ短調 10.変イ長調 11.変ホ長調 12.ハ短調「革命」
ブラームス/ ピアノ・ソナタ 第2番 嬰へ短調 作品2
アルベニス/ 「イベリア」第4集 マラガ, へレス,エリターニャ
プロフィール
東 誠三(ピアノ) SEIZO AZUMA
真摯なアプローチから生まれる多彩な音色と、溢れる生命力によって紡がれる東誠三の音楽は、近年益々その評価を高めている。
1962年生まれ。東京音楽大学付属高校から東京音楽大学に進み、井口愛子、中島和彦、野島稔、片岡ハルコの各氏に師事。83年、第52回日本音楽コンクール第1位。同校卒業と同時に、フランス政府給費留学生としてパリ国立高等音楽院に留学。日本国際、モントリオール(カナダ)、カサドシュ(アメリカ)、など、数多くの国際コンクールに入賞し、演奏活動に入る。これまでに、ヨーロッパ、北米などでリサイタル、オーケストラと共演し、国内ではN響をはじめ、各地の主要オーケストラにソリストとして招かれている。98年には、第24回ショパン協会賞を受賞。ソロ活動と共に室内楽にも強い意欲を示し、「ボア・ヴェール・トリオ」での活動をはじめ、多くのトップソリストたちと絶妙なコラボレーションを聴かせている。2008年~12年には、全8回のベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲演奏会が三春交流館「まほら」にて開催され、好評を博した。12年には、ジュネーヴ国際音楽コンクール・ピアノ部門の審査員を務めた。
CDは「ベートーヴェン:悲愴&告別ソナタ」、「ラ・カンパネラ~リスト名曲集」、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲演奏会シリーズのライブ録音全9集が、セイコーエプソンから発売。いずれも高い評価を受けている。 また、「前橋汀子~ヴァイオリン名曲100選」をはじめ、共演盤も数多い。
現在、東京藝術大学教授を務めるほか、東京音楽大学、国際スズキメソード音楽院などで後進の指導も行っている。
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