よくあるご質問

カテゴリ:ピアノ

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 ピアノの構造はどうなっているのでしょう? ピアノという楽器の構造、音の出る仕組みなど、ピアノという楽器のハードウェア的特長を解説します。

 

どんな構造?

 支柱や側板といった土台の上に響板を貼り込みます。そして鉄のフレームがセットされ、そこに弦が張られます。演奏者の指の力は鍵盤やアクション機構を通じ、最後はハンマーによって弦を打つ力に変換されます。そして、弦の振動は駒を介して響板やピアノ全体に広がります。部品点数は1万点近くにも及び、1台の製造には組み立て工程以降だけでも約3ヶ月を要します。

何で出来ているの?

 材料の主役は木です。そして、金属、フェルト、合成樹脂、塗料などで構成されています。木材も部位により、それぞれの働きに適した樹種や木目が選ばれます。音に直接関係する響板には音の伝達特性に優れるスプルースの柾目板が、ピン板やアクションにはカエデやブナといった硬い木が、それぞれ使われています。木やフェルトで作られる部品は、温度や湿度の変化によって、寸法をはじめとした特性に影響を受けやすいため、正しく発音を保つためには、正しい管理やメンテナンスが必要不可欠です。

ピアノを1台作るにはどのぐらいの時間がかかりますか?

 ピアノ1台を作るには、丸太から始めて木材を何年も乾燥させてから使います。コンサートグランドピアノの材料には10年以上も天然乾燥させた木材を使うことも珍しくありません。
 また、1台のピアノの部品は、グランドピアノでおよそ10,000個、アップライトピアノでおよそ8,000個もあります。ですから、丸太から1台のピアノが出来あがるまでには何年もかかることになります。

どうやって音が出るの? どこから音が出るの?

 一般に弦の振動が響板に伝わり、それが空気を振動させるという言い方をしますが、実はそれだけではありません。鍵盤が底にあたる音、アクション部品が運動する音など、様々な打音全てがピアノ全体に響き渡り、それらを総合したものが皆さんの聞くピアノの音なのです。 
 ピアノ全体が鳴っているため、どこから音が出るということは言い切れませんが、響板が露出している面、アップライトピアノなら背面、グランドピアノなら底面はより大きく音が響くと言えます。

どれぐらい大きな音が出るの?

 ピアノは小さな音から大きな音まで、音色の変化を伴いながら幅広く出せることが大きな特徴のひとつですが、最も大きな音を出すときは100デシベルを超えることもあります。これは近くを電車が通過するときくらいのパワーに相当します。また、あらゆる楽器の中でも最も音域の広い楽器であり、中央のラの音を440ヘルツで調律すると、理論的には最低音の27.5ヘルツから最高音の4186ヘルツまで、そして実際には高音部はより高く調律されることと、倍音も多く含まれるため、もっと高い音が出ています。

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