ついに平均律第1巻シリーズ完結!
ピアノ演奏にあたって基本的なこと それは
ピアノを美しく響かせること、感情を素直に表現することです。
聴く人の心を捉えるのは「音」であり、「魅力的な音を弾き出せるかどうか」ということが重要です。
最終回では、歌い、響き合うポリフォニーの実践的テクニックについて解説いたします。
~時代の移り変わりと演奏楽器の発展によって演奏様式も変化してゆくのは自然であって、現在のピアノによる「平均律」の演奏は、すべてその歴史的経緯を踏まえたうえでなされるものである。
それはすべてバッハが「平均律クラヴィーア曲集」の巻頭に書いた、
「音楽学習者の喜びをうながす」ことであり、
ピアノという現代の楽器によって、
その機能とピアノの特性を生かした演奏をすることは、
バッハの意図から逸脱したことではない。
『平均律クラヴィーア曲集第1巻』(園田高弘校訂版 、春秋社) はじめより 抜粋・要約
♪オススメ書籍
『バッハ 演奏法と解釈』パウル・バドゥーラ=スコダ:著(全音楽譜出版)
『バッハ 平均律クラヴィーア ①②』市田儀一郎:著(音楽之友社)
『バッハ 平均律クラヴィーア ① 演奏のための分析ノート 1・2』(音楽之友社)
♪平均律クラヴィーア曲集 ~参考楽譜~
園田高弘:校訂(春秋社)
市田儀一郎:編(全音楽譜出版)
菊地 裕介先生 プロフィール
東京生まれ。桐朋女子高校音楽科2年在学中に日本音楽コンクール第2位入賞、卒業と同時に渡仏し、ローム・ミュージックファンデーションより助成を受け、パリ国立高等音楽院高等課程を経てピアノ研究科を修了したほか、5つの一等賞を得てピアノの他に歌曲伴奏、作曲書法の高等課程を修了。また文化庁芸術家在外研修制度の助成を受け、ハノーファー音楽大学に学びドイツ国家演奏家資格を取得。皆川紀子、加藤伸佳、ジャック・ルヴィエ、アリエ・ヴァルディの各氏に師事、マリア・カナルス、ポルト、プーランクコンクール優勝、またジュネーブ、ベートーヴェンなど、数多くの国際コンクールに入賞する。東京藝術大学の講師に招かれ、2007年に帰国後「菊地裕介メシアン生誕100年プロジェクト・幼子イエスに注ぐ20のまなざし アーメンの幻影全曲演奏」「バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ピアノ独奏版編曲」など精力的な活動を展開。ベートーヴェンピアノソナタ全32曲、ラヴェルピアノソロ作品全集(オクタヴィア・レコードTRITON)など録音も多数。
欧州の多くの国々でリサイタルを開催、また多くのオーケストラと共演を重ねている。国内では東京交響楽団、東京都交響楽団、東フィル、東京シティフィル、仙台フィル、大阪シンフォニカー、名古屋フィルなどと共演。室内楽では清水和音、永野英樹とのピアノデュオやオーボエの巨匠モーリス・ブルグ、若手ではフルートの瀬尾和紀との共演など、いずれも好評を博している。
東京藝術大学、桐朋学園大学、洗足学園音楽大学の非常勤講師を経て現在は東京音楽大学専任講師、名古屋音楽大学客員准教授、他秋吉台ミュージックアカデミーなど、各地にてセミナー、マスタークラスの講師、及びコンクール審査等を務める。2015年株式会社 演を設立し、代表取締役。2017-2018年、小池百合子都知事の招集により東京都政策企画局 東京未来ビジョン懇談会メンバーを務めた。
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