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カワイコンサートNo.2374 山縣 美季 ピアノリサイタル 開催レポート

8月30日 会場に足を運ぶ人たちを向かい入れるように雨雲が去った日曜日の午後。
高崎芸術劇場音楽ホールの入口の扉が開くと、それを待ちわびていた長い列が静かに客席へと向かいます。満席の会場の中、期待に胸を膨らませる観客のざわめき。
ステージにやわらかいドレスをまとった山縣さんの姿が目に映ったその瞬間、会場からあふれる拍手。その拍手が収まり、期待に胸を膨らませ凛とした風情の中、息を吹き込まれたSKのやさしい響きが会場を包みました。
 
1曲目フォーレの演奏後、カワイ音楽教室との出会い等を話されました。
その話し方は、まるで今聴いた曲のような優しい口調で、親しみを感じるとともにピアノを習っている子どもたちにはあこがれの存在になり得るお話しでした。
また、お話しから、Shigeru Kawai (以下SK)ピアノを信頼しSKと共にと、SK愛を感じました。
続いてベートーヴェン・シューマン・ショパンと演奏されました。
ベートーヴェンの情熱と迫力ある演奏の緊張感からシューマンのやわらかい曲想に踊るようにまた少し滑稽に揺れ動く客席。会場もそれぞれの雰囲気に包まれていき、更にショパンの華やかさに引き込まれて前半の幕が閉じられました。
 
早く次のステージが始まることを待ちわびる観客の前に、エレガンスな装いからシックなドレスに変わり後半の演奏が始まりました。
『シューベルト=リスト 春の想い』。
楽しそうに演奏されている姿は、美しい歌声を何とも気持ちの良いクレシェンドの心地よさが導いているようでした。
最後に『シューベルト ピアノソナタ』は、ソナタの楽章間の息を飲む感覚は演奏を更に引き立てるように曲の中に引き込んでくれました。
 
鳴りやまない拍手の中、アンコールにショパンを2曲演奏してくださいました。
1曲目は『ノクターン18番 Op.62-2』
「演奏をしていると忘れられない一瞬に出会うことがある。ショパンコンクールの1次予選で弾いたこの曲にもその一瞬があった」と話されていました。
2曲目に『ワルツ5番 変イ長調 Op.42』
「もっとショパンをプログラムに取り入れればよかった」とお話されたように心に響くショパンの音色でした。
会場に響いた最後の一音が、鳴りやまない拍手にかわり幕が下りました。
久々に心地よい音を聴いたと、友の一言。
一つ一つの音を大切に感じ聴くことができたこの時間に感謝いたします。

カワイ群馬事務所ピアノ講師:池田千恵子

  

  

 


 

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