PROGRAM
ドヴォルザーク: ユモレスク 変ト長調 Op.101 第7番
ベートーヴェン:チェンバロ、フルート、ファゴットのための三重奏曲 WoO37より 第3楽章アンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニ
ドヴォルザーク: ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81
※曲目が変更になる場合がございます。
PROFILE
ヨゼフ・シュパチェク Josef Špaček(ヴァイオリン) コンサートマスター
"優れたソリストであり、2011年より史上最年少の弱冠24歳でチェコ・フィルコンサートマスターとなり、ビエロフラーヴェクの厚い信頼を受けるチェコの俊英。2008年カール・ニールセン国際ヴァイオリン・コンクール3位、12年エリザベート王妃国際コンクールのファイナリスト。チェコ・フィルとはソリストとしてビエロフラーヴェク、フルシャ指揮によりプラハを始め、ウィーン楽友協会デビュー、英国、米国、オーストラリアなどで演奏。フィラデルフィア管、ベルギー国立管、プラハ・フィルなどのオーケストラや、指揮者ではエッシェンバッハ、ホーネック、デプリースト、インバル、ミラノフほかと共演。2016-17年には東京都交響楽団/フルシャとの共演のほか、ウィーンのコンツェルトハウスやケネディ・センター等世界中でリサイタルを行なう。スープラフォン・レーベルから13年にスメタナ、プロコフィエフなどの初のリサイタル録音、15年にドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲ほか(チェコ・フィル/ビエロフラーヴェク)をリリースしている。チェコ版フォーブス誌では14年の「最も影響力のある30歳未満の30人」に選ばれた。使用楽器は、ジャン=パブティスト・ヴュイロームの工房で1855年に制作されたものである。
イレーナ・ヘラノーヴァ Irena Herajnová(ヴァイオリン) 第1ヴァイオリン
カルロヴィ・ヴァリの音楽学校でヴァイオリンを学び始めた。2000年、プルゼニの音楽院で優れたヴァイオリン教師インドリシュカ・ホロトヴァーに師事。2005年、イヴァン・シュトラウス教授のクラスで学んだプラハの舞台芸術アカデミーを卒業。音楽院コンクールの受賞者でもある。プルゼニ・フィルハーモニーとはソリストとして何度も共演している。1997年には多数の応募者の中からEUユース管弦楽団のメンバーに選ばれ、ベルナルド・ハイティンクの指揮の下、チェコ共和国の代表としてヨーロッパの大都市を回るコンサート・ツアーに参加した。1999年、パリのフェスティバルに参加し、現代曲の室内楽演奏やブーレーズの現代曲作品を学ぶ機会を得た。2000年4月、ポーランドの第10回国際音楽祭「コンプリヘンション」に招待され、ヨハン・ネポムク・フンメルのヴァオリン協奏曲を演奏した。ゼメリング(オーストリア)の夏季コースに参加し、ヴァイオリン・ソナタの演奏で最優秀賞を受賞。ソクラテス=エラスムス奨学金を獲得し、ワイマールで学びの一部を修了している。プラハ・フィルハーモニアの団員であり、ソリストとしても何度か演奏している。2007年から2010年までマルティヌー弦楽四重奏団の一員も務めた。
ヤラズノフ・ポンデリチェク Jaroslav Pondělíček(ヴィオラ) 首席奏者
テプリツェにある音楽院のヴァイオリン科を卒業。続けて、プラハの舞台芸術アカデミーで、名高いスメタナ四重奏団のメンバーであるミラン・シュカンパのクラスでヴィオラを学んだ。在学中からチェコ・フィルハーモニー管弦楽団と演奏を始め、1985年に同アカデミー卒業と同時に団員となる。1990年からヴィオラ副首席奏者、2003年より首席奏者を務めている。チェコ・フィルハーモニー六重奏団の創立者のひとりであり、1994年の結成後すぐにルドルフィヌムにおけるチェコ室内楽協会のコンサートシリーズを含む、複数の重要なコンサートホールに出演した。このアンサンブルとは海外でも演奏しており、特に日本は長年に渡って毎年訪れている。また、ポンデリチェクは、古楽の忠実な解釈に重点的に取り組む室内合奏団、プロアルテ・アンティカ・プラハのメンバーでもある。室内楽に対する情熱に加え、ソリストとしても演奏する。
ヴァクラフ・ペトル Václav Petr(チェロ) コンサートマスター
1989年プラハ生まれ。ミルコ・シュカンパの指導の下、4歳でチェロを始める。2008年プラハのヤン・ネルーダ・グラマースクール・オブ・ミュージックを卒業。在学中から国内外の複数のコンクールで受賞。12歳の時に初めてソリストとしてオーケストラと共演。2004年から3度に渡り、ルドルフィヌムにおいて、プラハ・フィルハーモニーのソリストとして共演した。その他、欧州各国でも演奏している。2008年と2010年には、アンナー・ビルスマとダヴィド・ゲリンガスから、2009年には奨学金を受けてイェンス=ペーター・マインツによるマスタークラスを受講。室内楽奏者としても活発に活動している。2009年よりアンサンブル・タラス(前タラス・ピアノ三重奏団)として活動、2012年にはヴァイオリンとのデュオによりサリエリ=ツィネッティ国際室内楽コンクール第3位、翌年ヴィオラとピアノを加えた四重奏団で優勝を果たすと共に、プレミオ・トリオ・ディ・トリエステ国際室内楽コンクールで優勝。CDとDVDの収録と欧米ツアーという機会を得た。2008年よりプラハの舞台芸術アカデミーで学び、2010年と2011年にはベルリン芸術大学でヴォルフガング・ベットヒャーの指導を受けた。2013年よりチェコ・フィルのコンサートマスター(チェロ)を務める。
オンドレイ・ロスコヴェク Ondrej Roskovec(ファゴット)
1970年プラハ生まれ。イルジー・フォルマチェク教授の下、プラハ音楽院を卒業し、プラハの舞台芸術アカデミーではイルジー・セイドラ教授と フランティシュカ・ヘルマン教授に学び、卒業した。在学中に様々なコンクールで受賞しており、その中にはプラハの春国際コンクール、ハルモニア・ムンディのための財団賞(1996年)がある。1989年から1993年までチェコ九重奏団のメンバー。1993年よりチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の団員となり、2000年からはソロ・ファゴット奏者を務める。1995年、室内合奏団アフラートゥス五重奏団の創立メンバーとなり、同合奏団とともに、1997年には名高いミュンヘンのARD国際コンクールで第1位を獲得。同合奏団は、チェコ国内はもとよりヨーロッパ、日本など各地で演奏して人気を博し、日本のオクタヴィア・レコードを中心に8枚のCDをリリースした。オクタヴィアからはソロでもCD「コンビネーション」を2006年に、バッハの組曲BWV1007-9を2013年にリリースした。
ディヴィッド・マルチェク David Mareček(ピアノ) チェコ・フィル総裁
1976年生まれ。1990年から1998年までブルーノ音楽アカデミーでピアノと指揮を、1996年から2002年までヤナーチェク音楽アカデミーでピアノを学んだ。マルチェクはこれまで音楽マネジメントにおいて大きな成功を収めてきた。ブルーノ・コンセルヴァトワールの副校長に始まり(2004年)、ブルーノ・フィルハーモニーのプログラミング・マネージャー(2005年)、そして後に同団のチーフ・エグゼクティヴになった(2007年)。2010年、文化大臣よりチェコ・フィルハーモニーのチーフ・エグゼクティヴに抜擢されると、イルジー・ビエロフラーヴェクを音楽監督として呼び戻す責任者となり、オーケストラにとって重大な改革を担った。彼はそのチームと共に5年間でチェコ・フィルにかつての名声を取り戻し、サントリー・ホール、カーネギー・ホール、ウィーン楽友協会、ベルリン・フィルハーモニー、ロイヤル・アルバート・ホールを席捲する多数の輝かしい国外公演、録音ではデッカ・クラシックからドヴォルザークの交響曲全集を実施した。マルチェクの活動の中心は音楽マネジメントであるが、室内楽奏者とピアノ教師としての活動も活発に積み重ねている。国内外の複数のピアノ・コンクールの常連の審査員であり(2015年:ブルーノの若きピアニストのための国際コンクール“アマデウス”審査委員長、プラハの国際マルティヌー・コンクール)、彼の音楽院の学生はプラハとブルーノ両方の音楽アカデミーに入学を許された。近年は多数の著名な弦楽四重奏団と共演しており、その中にはエルサレム、ツェムリンスキー、ベネヴィツの各四重奏団が含まれる。2016年にはヤン・マルティニク(ベルリン国立歌劇場のソリスト)とシューベルトの歌曲集「冬の旅」を、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲をドーバー・カルテット(2013年のバンフ・コンクールの優勝者)と共演することが決まっている。
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