第1部 ピアノ講師としての自己成長
~レッスンの進め方、楽曲の選択、コンクールの効用と注意点、大切な原点について~
第2部 ベートーヴェンの導入ソナタを使って
~様々なテクニックと楽譜の読み方~
*ベートーヴェン:ピアノソナタ第9番Op.14-1ホ長調 全楽章
☆当日は、楽譜をご用意ください。
ピアノを弾く過程、教えている過程で、様々な悩みや壁にぶち当たることも多いのが現状のようです。今まで私が経験したピアノの生徒さん先生方からの質問や悩み、問題点に触れながら、ピアノ教師としての自分自身の成長のためのアドヴァイスも含め、皆様と一緒に、少しでも個人的な部分まで考えていきたいと思っています。
また、テクニックは指の練習曲で養うものだと思いがちですが、楽曲の中にも、大切なテクニックの習得方が隠されています。ベートーヴェンの導入ソナタを例に挙げて、楽譜の読み方、ピアノ奏法に必要な様々なテクニックの習得法、感性の高め方についても触れていきたいと思います。
テクニックとは作曲家の残した芸術作品を表現するための手段です。テクニックと感性の融合、ヨーロッパの生徒や先生方の風景についてもお話ししたいと思っております。 今峰由香
今峰由香 PROFILE
2002年、弱冠32歳でドイツの名門、ミュンヘン国立音楽大学ピアノ科教授に就任した気鋭のピアニスト。国際講習会の講師として招聘されるなど後進の指導にも力を注ぎ、ドイツ音楽コンクールの審査員を勤める等、ヨーロッパを中心に多方面の活躍をしている。大阪府出身、関西学院大学文学部卒業後ドイツへ渡り、94年ミュンヘン国立音大を最優秀の成績で卒業。その後、ドイツ学術交流会(DAAD)奨学生として同大学院で学び、96年修了。また、ローマのサンタ・チェチリア音楽院にてさらに研鑚を積む。93年ドイツ、ドルトムントにて行われたシューベルト国際ピアノ・コンクール第1位。95年イタリア、カリアリでの“エンノ・ポリーノ”国際ピアノ・コンクール第2位。96年イタリア、テルニにて行われた“アレッサンドロ・カサグランデ”国際ピアノ・コンクール優勝。97年スイス、チューリッヒにおける“ゲザ・アンダ”国際コンクール第3位入賞など、数々の国際コンクールで成功をおさめる。その間、ミュンヘン交響楽団、トーンハレ交響楽団などの主要オーケストラとの共演、ヨーロッパを中心とした各地でのソロ・リサイタル、主要フェスティバルに招待されるなど活発な演奏活動を行い、ロリン・マゼール氏とも共演。そのブリリアントなテクニックとインスピレーションに満ちた繊細な演奏で、多くの聴衆を魅了し、ヨーロッパ各新聞でも絶賛されている。これまでに、坂 弘子、梅田志づ、宇野紀子、K.シルデ、M.ヘーエンリーダー、M.シェーファー、S.ぺルティカローリの各氏に師事。
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