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カテゴリ:ピアノ

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 ピアノの成り立ちから現在に至るまでを解説し、ピアノという楽器の音楽的特長を解説します。

 

ピアノの成り立ち

 1709年頃イタリアのチェンバロ製作クリストフォリが発表したクラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテが、今日のピアノに相当する最初の楽器とされています。それまで鍵盤楽器の主流であったチェンバロが、弦をはじいて発音したのに対し、クリストフォリの楽器はハンマーで打弦するという画期的な構造でした。その結果、ピアノからフォルテまで、表現の幅が広がったと言うわけです。

グランドピアノからアップライトピアノへ

 チェンバロもクリストフォリのピアノもみなグランドピアノに似た形をしています。昔は特別な人しか持つことの出来なかったピアノが徐々に庶民でも購入できるものとなってきたため、狭いスペースにも納められるよう、19世紀の中ごろからアップライトピアノも登場します。

現代のピアノ

 クリストフォリのピアノをはじめ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンといった作曲家たちが活躍した時代の楽器もまだ、現代のように大ホールであっても響き渡る、きらびやかな音色をもつピアノではありませんでした。現在私たちが聴くようなピアノの音色を実現できたのは、19世紀の産業革命と関係があります。鉄骨フレーム、ミュージックワイヤーといった金属部品の技術革新によって、高張力の弦設計が可能になったのです。

楽器としての特長

 俗に楽器の王様と呼ばれるピアノですが、まず音域や音量の幅、用途の幅広さなどが際立つ長所でしょう。またピアノは独奏だけでなく歌声や弦楽器とのアンサンブルやオーケストラとの協演も得意とし、そのオールマイティーな性能のため、偉大な作曲家たちもピアノのために名曲をたくさん遺しています。そして、構造の複雑さやその大きさ故に、メンテナンスをする職業が独立していたり、演奏者が自分で楽器を持ち歩けないと言った特徴もあります。

ピアノの種類

 19世紀に急速に進歩したピアノですが、そのころはピアノ製作者たちも様々な形や機能を持ったピアノの製作を試みたようです。その結果、いずれも鍵盤数が88のグランドピアノとアップライトピアノに大別され、グランドピアノでは奥行き寸法が276cm程度のコンサート用から四畳半のお部屋にも置ける150cm程度のものまで、またアップライトピアノも高さ132cm程度から113cm程度のものまであります。また、外装から分類してみると黒塗艶出しがこれまでは主流でしたが、近年は家庭のインテリアとの調和から、木目を生かした生地塗装ピアノの需要が年々高まっています。

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