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「憧れのグランドピアノ」その魅力を徹底解説!【音色・構造】

2025.06.05408 views

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「いつかはグランドピアノで演奏してみたい」

ピアノの中でも最高峰に位置づけられるグランドピアノは、多くの人々にとって憧れの存在です。グランドピアノならではの美しい音色と豊かな響きに、心を奪われた経験がある方は多いのではないでしょうか。
グランドピアノはアップライトピアノや電子ピアノでは決して味わうことのできない、豊かな音色と響きが魅力です。演奏者の感性を最大限に引き出す繊細な表現力に加え、美しい佇まいは、所有する喜びを感じさせてくれます。

この記事では、グランドピアノの魅力のうち「音色・構造」についてを詳しく解説します。ぜひ最後までお読みいただき、グランドピアノの魅力に触れてみてください。

グランドピアノとアップライトピアノの違い【構造・音・タッチ・表現力】

グランドピアノとアップライトピアノは、どちらもアコースティックピアノですが、その構造、音、タッチ、表現力には大きな違いがあります。グランドピアノは弦が水平に張られているのに対し、アップライトピアノは弦が垂直に張られています。この弦の張り方の違いが、音の響き方や音量に大きく影響しています。

 

グランドピアノの弦は長い:豊かな音質と広いダイナミックレンジ

グランドピアノの弦は水平に張られており、奥行の長いものほど弦が長い設計になっています。
一方で、アップライトピアノの弦は垂直に張られていますので、背の高さが弦の長さに関係します。

アップライトピアノの背の高さは、一般的に112㎝~130㎝程度ですが、グランドピアノは奥行153㎝~278㎝で、グランドピアノの弦は非常に長い設計になっています。特に、最も低い音域と中低音域は弦の長さが必要とされ、グランドピアノでは、より迫力のある豊かな演奏が可能になります。

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グランドピアノの響板は広い:豊かな音質と広いダイナミックレンジ

弦の響きを増幅する役割を担う響板はピアノの心臓部といえます。ボディ形状のとおり、グランドピアノの響板は曲線状でアップライトピアノは四角形の響板になっています。バイオリン、チェロ、ギターなどほとんどの楽器の響板は曲線状です。曲線状の響板は音の干渉が少なく伝搬効率が高いという特長があります。一方で、アップライトピアノに見られる四角い響板は、音の振動が角に集中しやすく、互いの干渉でエネルギーロスが大きくなる可能性があります。

また、特定の周波数で共鳴し音のバランスが悪くなる可能性もあります。それらを防止するため、角部分に助響桟(じょきょうさん)を設け、角での干渉を押さえて効率良く響く工夫がされています。

ともあれ、理想的な曲線で縁取られたグランドピアノの響板は効率良く響き、さらに面積が広いことから豊かな音量と広がりのある響きが得られます。

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グランドピアノの鍵盤アクションが凄い:繊細な表現

弦の張り方向の違いにより、鍵盤の打鍵をハンマーの打弦エネルギーに伝えるアクションの構造も、グランドピアノとアップライトピアノでは大きく異なります。

▼構造的な違いについては、下記ページも参考にしていただけます。
https://www.kawai.jp/support/buy/diff_up/

グランドピアノのアクション機構は、繊細な動きが可能で、演奏者の意図する音を忠実に表現することができます。1秒間で可能な打弦回数を連打性能といい、アップライトピアノでは7回程度ですがグランドピアノなら14回程度いわれ、早いフレーズの超絶技巧にチャレンジするには、グランドピアノが必須になります。

カワイのグランドピアノに採用されている「ウルトラ・レスポンシブ・アクションⅡ」はカーボンなどの新素材を採用することにより、さらに連打性能が高くなっていますので、機会があれば試弾してみましょう。

 

グランドピアノのペダル:繊細な表現力

グランドピアノもアップライトピアノもペダルは3本装備されていますが、機能的には、グランドピアノならではの高度な仕組みが装備されています。

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■ソフトペダル
向かって左側のペダルはソフトペダルといいます。名前のとおり、演奏時にペダルを踏むと、ソフトな音質になるペダルです。アップライトピアノでは、ハンマー全体を弦に近付けて打弦距離を短くすることで弦を叩く力を弱くするという仕組みになっています。一方、グランドピアノは鍵盤とハンマーを含むアクションユニット全体を横にスライドさせ、いつもは弦に当たらない柔らかいフェルト部分で打弦したり、叩く弦の本数を変化させたりして、多彩なソフト効果が得られる仕組みになっています。

■ソステヌートペダル
真ん中のペダルは、一般的にグランドピアノだけに装備されているソステヌートペダルです。ソステヌートペダルは、踏んだ瞬間に押さえていた特定の音だけを長く持続させる少し特殊な役割を持つペダルです。特定の和音や低音を持続させながら、他の音でメロディーを奏でるような、複雑な音楽表現が可能になります。通常、アップライトピアノにはこの機能はなく、真ん中のペダルは弱音装置になっています。

ラウドペダル(ダンパーペダル)
右側にあるペダルは、グランドピアノとアップライトピアノ共に、演奏時に最も使用頻度の高い、ラウドペダル(ダンパーペダル)です。ラウドペダルを踏むと、ダンパーという音を止める装置が一斉に弦から離れます。これにより、鍵盤から手を離しても音が長く伸び、豊かな響きが生まれます。ピアノ演奏において効果的に使用することで、演奏の幅が広がり、より豊かな音楽表現が可能になります。尚、ラウドペダルの効果も、グランドピアノの方がより音楽表現の幅が広い仕様になっています。

 

グランドピアノの音:繊細な表現力

アップライトピアノの響板は、背面に垂直に張られた構造のため、背中の壁に向かって最も良い音が出ています。一方、グランドピアノの響板は水平に張られていますので、音が上下に伝わり演奏者の耳に届きやすい音場を形成します。立体的で奥行きのある音色と豊かな響きにより、演奏者は自身の音楽表現を最大限に発揮することができます。

 

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1927年創業の
鍵盤楽器メーカーです

これまで100年近くにわたり、世界各国にたくさんのピアノ・電子ピアノを届けてきました。
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