グランドピアノを選ぶ際に考慮しなくてはならない基本的な事に触れます。
ここでは、サイズ、中古ピアノ、試弾のポイント、目的と予算について解説します。
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サイズ（奥行き）による違い
グランドピアノは、奥行きによってサイズが分類されます。一般的に、奥行きが長いほど弦が長く響板面積も広くなり、音量、響きともに豊かになりますが、より広い設置スペースが必要になります。
フルコンサートグランド
奥行き270cm以上。コンサートホールでの演奏に最適な、最高級モデル。圧倒的な音量と豊かな響きが特徴。
セミコンサートグランド
奥行き210cm～250cm。中規模のコンサートホールや音楽教室に適したモデル。
サロングランド
奥行き180cm～200cm。一般家庭や小規模な会場での演奏に適したモデル。音場に合った豊かな響きと奥行きのある音色が特徴。
ベビーグランド（コンパクトグランド）
奥行き153cm～170cm。小型で省スペース。手軽にグランドピアノの音色を楽しめる。
グランドピアノを選ぶ際には、設置場所の広さを考慮することも必要です。 広すぎる場所に小さなグランドピアノを置くと、音量が小さく、迫力に欠ける演奏になってしまいます。
逆に、狭すぎる場所に大きなグランドピアノを置くと、音が響きすぎて、耳障りな演奏になってしまうことも考えられます。
部屋の広さ、天井の高さ、壁の音響特性などを考慮し、最適なサイズを選ぶようにしましょう。
グランドピアノの設置にはかなりのスペースが必要というイメージがありますが、4畳半の部屋でもベビーグランドなら設置可能です。サロングランドなら6畳以上の部屋を基準に計画しましょう。
中古ピアノという選択肢
新品のグランドピアノは高価ですが、中古ピアノという選択肢もあります。ただし、中古ピアノは、状態をよく確認することが重要です。中古ピアノを購入する際には、以下の点に注意しましょう。
信頼できる販売店を選ぶ
実績があり、アフターサポートが充実している販売店を選びましょう。
ピアノの状態を確認する
傷、サビ、音質など細かく確認しましょう。
調律履歴、修理履歴を確認する
定期的にメンテナンスされていたか、使用年数なども確認しましょう。
保証期間、返品条件を確認する
保証期間や返品条件を確認しておきましょう。
中古ピアノは、新品よりも安く手に入れることができますが、状態によっては後で修理費用が負担になる事も考えられます。またアップライトピアノと比較し、グランドピアノは前オーナーがかなり弾き込んでいる場合が多く、消耗度が大きい傾向があります。
一方で、新品ピアノは3年から5年弾き込むことで音の深みが増してくる過程を経験できるというメリットがあります。自分が音を育てたピアノへの愛着も生まれます。
長期的な目で見たコストパフォーマンスも考慮し、長くつきあえる一台を慎重に見つけましょう。
試弾が重要
グランドピアノを選ぶ上で大切なことは、実際に試弾してみることです。音色、タッチ、響きなどは、実際に弾いてみないとわからないことが多いものです。同じモデルでも調律や整調・整音の違いでいろいろな個性を発見できます。
楽器店に行って、様々なグランドピアノを試弾してみましょう。弾きやすいか、自分の好みの音色か、などを確認することが大切です。また、お店のスタッフに相談したり、アドバイスをもらったりするのも良い情報源になります。
「カワイ参道道」の店内の様子
目的と予算
グランドピアノを選ぶ際には、目的と予算を明確にしておくことが重要です。どのようなピアノライフを目指すのか、それを達成するための最適な機種を選ぶ必要があります。ピアノは長く付き合っていける楽器です。長期的な視野でのコストパフォーマンスも考え、予算を計画しましょう。
まとめ
最適な一台に出会うには、まずは信頼できるピアノ専門店で試弾してみましょう。音の違いを「耳と心」で感じてこそ、グランドピアノ選びが本当に楽しくなります。 ピアノ専門家への相談や、音楽教室でのレッスンも、さらに音楽の知識を深めることができます。
あなたの音楽人生をさらに豊かにしてくれるグランドピアノに出会えることを願っています。
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