子どもの運動Q&A
「親子であそぼっ」

ボールをつく

A

幼児や低学年の子どもにとって、まんまるなボールは、自分から離れるとあっちこっちへコロコロ転がる少しやっかいな物です。しかし、ボールの特性を理解し、扱い方を身につければ、楽しく遊べる遊具になります。ボールつきは、どのようにすればボールがはね返ってくるかなどの仕組みを知り、弾みに手を添える(ボールに手の動きを合わせる)"コツ"を習得することでどんどん回数が増えます。今回は、ご家庭でもできる「つく」動作につながる考え方とあそびを紹介します。

ボールの特性を体感しよう

両手でボールを持ち、胸の高さくらいから真下に強く落としたり、やさしく落として、はね返ったボールを両手でとります。この動作によって強く落とした時とやさしく落とした場合のボールのはね返りの強さをつかみます。 次に、両手でボールを持ち、胸の高さくらいから真下に落として、はね返ったボールを両手でとります。できるだけ同じ「力」で落として、はね返りの高さを一定にします。

しっかり押そう

はね返る感じがつかめたら、両手でボールをつきます。胸ぐらいの高さから真下に落とし、はね返ってきたボールを両手のひらで上から下に押すようにして、できるだけ多くの回数をつきます。
ポイントは、はね返ってきたボールを一回ずつしっかり押すことです。
はね返りの勢いだけだとつく回数が増えるにつれて、背中がだんだん丸くなり、姿勢も低くなり、慌しいつき方になります。できるだけ腰が伸びた姿勢で、押す→はね返る→押す→・・・を、ゆったりくり返します。

からだ全体でリズムをつかもう

つく動作は、手首から先を使う意識が強くなりがちですが、ゆったりつくことができるようになったら、肘の上下動でボールを押す感覚で、膝の屈伸でリズムをとりながら、からだ全体を使ってボールをつきます。

つく場所を限定しよう

はじめのうちは、つくたびに移動したり、ボールの高さが一定にはなりませんが、地面に丸を書き、その中で線の上でついたり、場所を限定することによって、力加減や手元のコントロールが身に付き、一定の位置でつけるようになってきます。

ここがポイント

つきはじめの頃は、指先が伸びて閉じ、手のひら全体でボールをついている場合が多く見られます。これでは、ボールを自由にコントロールしたり、思い通りに移動することはできません。指先を軽くまるめて広げて、おわんの形をつくり、指の腹でボールをつまみながらつきます。上手になると、強くついたボールがはね返り後、手のひらに吸い付くような感じになります。

親が幇助者

ボールを連続してつけない場合は、幇助することでボールつきが体感できます。保護者が子どもの後ろに立ち、子どもの手首を持って一緒につきます。力の入れ具合やつく時の姿勢が身につきます。何より親子のスキンシップとなります。

親子交代つき

ボールを1回つくことができても連続してつけない場合は、保護者と交互にボールをつき合います。一人ではいつもつまずく2回目を、保護者がボールをコントロールして送り出すことで、連続してボールをつく感覚が体感できます。1回ずつ、つくことができるようになったら、2回ずつ、3回ずつと一人がつく回数を増やします。

ヨーヨーあそび

ボール以外でもボールつきが体験できます。用意するものは、家庭でも簡単に作ることができる新聞ヨーヨー(右図)です。手から離れることがなく、連続してつくことで、力の入れ具合や腕の使い方、からだを物に合わせて動かす感覚が身につきます。室内でも手軽に遊ぶことができます。

※用意するもの

新聞紙1枚、B5版のビニール袋1枚、輪ゴム3本


※つくり方

新聞紙を丸めてボールをつくります。ビニール袋の底、1cm位をしばり、裏返します。底が丸くなった袋に新聞ボールを入れ、両端を1回しばり、その中心に輪ゴムを通して2回結びます。輪ゴムに残り2本の輪ゴムをつなげ、3本目の端を中指に合うように結びます。

カワイ体育教室の先生はあそびの引出しがたくさんあります。聞いてみましょう。



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